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狗巻先輩との任務帰り
お昼には終わったので学校で先輩と報告書作成中
伊地知さんから緊急連絡が入ったらしい



「宮内さん!他の1年生が任務先で特級と対峙、釘崎さんが伊地知さんの車で病院に送られてるみたいなので治療をお願いしたいっす!」


「え!皆がですか!?野薔薇ちゃんの容態は、、、?」


「致命傷になりそうな怪我は無いらしいんすけど、一応検査も含めて病院に行くそうなので宮内さんもその病院に送るっす!」


「わかりました!狗巻先輩ごめんなさい、報告書お願いしてもいいですか?」


「しゃけ!」


「ありがとうございます、行ってきます!」



野薔薇ちゃんが運ばれた病院に向かう途中
避難区域が広げられたので虎杖君と伏黒君はまだ交戦中の可能性があると新田さんから聞いて
手が震える


生きてて


生きててくれれば治せるから、、、、








「野薔薇ちゃん、、、」


「、、、マリン、来てくれたのね」


「うん、今治すからね」


「ありがと」



グッタリとしている野薔薇ちゃんに近寄り様子を見る


聞いていた通り外傷は少なく、検査結果も異常なしとの事だったので
擦り傷や打撲を治していく



「スゥ、、、」



だいぶ呪力と体力を消費していたのか
野薔薇ちゃんは私が反転術式を施したらすぐに眠ってしまった



「、、、宮内さん」


「はい」


「対象呪霊が祓われたそうなので、現地で伏黒君の治療をお願いしたいっす、、、」


「はい。あれ、虎杖君は?」


「向かいながら説明するっす」


「はい、、、」



新田さんの口ぶりから、雰囲気から、最悪の想像は出来ていた


でも現地に向かう車内でいざ事実を突きつけられると
恐怖や悲しみよりも


疑問の波が強く押し寄せてきて鼻の奥がツンとする


何故運悪く特級の任務に当たってしまったのか


何故宿儺が今更、、、



何故自分はその場に居られなかったのか



全ての疑問は意味のない後悔に変わり



涙が溢れそうになるのを堪えるのが大変だった






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