依依恋恋 | ナノ





野薔薇ちゃんが正式に高専の生徒として入学してから数日後



五条先生は出張中の為4人だけで任務へ派遣されるも
下級呪霊1体だけだったので伏黒君のおかげで無事に終わった



「なー皆でどっか寄って帰んねー?」



虎杖君の提案でお迎えが来るまで遊んでから帰ることに






3、、、2、、、1



可愛らしいカウントダウンと共に視界が明るくなる


人生初のプリクラは想像の倍皆の顔が加工されていて
手慣れたように落書きをする野薔薇ちゃんと虎杖君の技術で
更に華やかな画像達へと変化した


その後プリクラのあったゲームセンター内を4人で歩く



「平日でも学生が多いね」


「ゲーセンなんてそんなもんよ」


「私ゲームセンター初めて来たよ」


「確かに宮内とか伏黒は居なさそー」


「伏黒君は来た事ある?」


「、、、まぁ少し」



騒がしい所が苦手そうな伏黒君も意外にも来た事があるらしい



「それ欲しいの?」



外から眺めるくらいしかした事がなかったクレーンゲームを見ていると
虎杖君が一緒に同じ台を覗く



「やってみようかな」


「やってみやってみ!」



皆に見守られながら100円を入れて


音声の指示通り光るボタンを順番に押してみるも


ぬいぐるみの横にアームが落ちて何も掴まなかった



「難しいね」


「よっし!」



私が台から離れると虎杖君が100円を入れて同じようにボタンを順番に押す



「ほいっ!」


「えっ凄い!凄いよ虎杖君!」


「いやぁ、この台アーム強かったから。宮内にあげるよ」


「いいの?」


「俺が持ってるよりこいつも宮内のが良さそうだし」


「確かに虎杖がうさぎのぬいぐるみ持ってたら引くわ」


「そこまで言わなくていいだろ!」


「本当の事でしょ!!」


「ありがとう虎杖君!大事にするね!」


「、、、おう!」


「照れてんじゃ無いわよ気持ち悪い!」


「釘崎は何でいちいち厳しいの!?」



虎杖君が取ってくれた大きめで肌触りの良い白いうさぎのぬいぐるみを触っていると
視線を感じたので顔を上げる



「この子肌触りいいよ」


「、、、確かに」



顔を上げると伏黒君と目が合ったのでぬいぐるみを差し出すと
ぬいぐるみの耳辺りに触れる伏黒君
本当にうさぎを撫でているみたい



「「、、、、」」


「んだよ」


「いやぁ、伏黒って宮内によく優しい表情するよな」


「わっかりやすぅい」


「チッ」


「?伏黒君は皆に優しいよ」


「「、、、、」」


「そうだよなー!」


「虎杖、アンタ空気読みなさいよ」


「えっ?何で??」


「はぁ、、、伊地知さんが近くに着いたらしいからもう行くぞ」



伊地知さんがゲームセンターの前に車を止めてしまっていたので
警備員さんに注意されていたけど
無事に高専に帰ることが出来た


今日は人生初のゲームセンターでプリクラとぬいぐるみのお土産が出来た


プリクラはスマホケースの裏に入れて
うさぎはベッドの枕元に置く


ここに来た時より物は増えたものの


少し殺風景だった部屋が我ながら少し女の子っぽい部屋になった気がして嬉しい


何より、友達との思い出が作れる事が嬉しかった







1


【CLAP】
← 【依依恋恋TOP】 



×
- ナノ -