依依恋恋 | ナノ




「宿儺は多分、マリンの顔が可愛すぎるって言いたかったんだと思うよ」


「え?そ、そんな風に言われてないです!」


「じゃあ他に何か言ってた?」


「じゅ、呪胎?がどうのって」


「、、、、ふーん、なるほどね、呪いの王まで惹き込むとはある意味呪いなのかもね」


「えっ?やっぱり、、、」


「マリン、これは僕の持論だけどね」


「?」


「愛ほど歪んだ呪いは無いんだよ」


「愛?」


「そう。マリンはさ、無意識に人が欲しがっている事を言葉にしてくれるんだよね。そうやって目に見えない傷にも触れてくれるんだ」


「??」


「それも全ての人にじゃない、自分が大切にしたい人にだけなのがわかるから尚良い」



じっと私を見つめる先生の瞳は


青くて綺麗で


それに視線を奪われているとまたフッと微笑む先生



「僕最初はさ、とっっても可愛い女の子がやってきたと思ったんだ。それも歳の割に冷めてるあの恵が連れてきたんだから、正直驚いたよ」


「か、可愛くはないです、、、、」


「クックッ、まぁ聞いてよ。例え超タイプの女の子でも生徒と先生でしょ?どんなに生徒想いでフレンドリーな五条悟先生でも興味がないふりしてたんだけどさ、、、
マリンが僕の孤独に気づいてくれた気がして、なりふりかまってらんなくなっちゃったんだよね」


「孤独?」


「学生時代、取り返しがつかなくなった時から僕は寂しかったのかもしれない、、、」


「先生、」



寂しそうにそう話す先生の腕の中から無意識に手を伸ばすと


その手に頬擦りされた




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