依依恋恋 | ナノ





だいぶ飛ばしてきたのか


私が駐車場に行くと既に伊地知さんが待っていた



「ご、ごめんなさいお待たせいたしました、、、」


「いえっ!ありがとうございます!飛ばすのでシートベルトをして頂いた方がいいかもしれませんっ」


「わかりました」



伊地知さんの顔は真っ青なのに沢山汗をかいていたので


七海さんがだいぶ重症なのだろうか


硝子さんはお昼くらいから研究室に籠もると言っていたので


まだ何か研究していて連絡が取れないのかもしれない



「予想より早くピックアップして頂き助かりました」


「いえっ、申し訳ありませんでした、、、もうすぐ虎杖君も映画が終わるみたいなのでこのまま虎杖君を迎えに行きます、、、」



お腹を抑えた七海さんを私の隣に乗せると


何やらとても凹んでいる伊地知さんの車はすぐに発進した



「失礼します、、、、」


「治療ありがとうございます」


「いえ、、、、」



一体どんな攻撃を受けたのか


初めて見る傷口に呪力を注ぐ


七海さん本人には自覚が無いみたいだけど


核の部分も少し傷ついていたので


もしかしたら対峙した呪霊の能力かもしれない


核の部分も治療し保護も出来るように少し多めに私の呪力を注ぐ


傷が治っているのに手を当てていたからか


チラリと七海さんに顔を見られてしまった



「これで大丈夫です。でも一応病院で検査を受けるか硝子さんにも確認して頂いた方がいいかもしれません、、、」


「特に違和感はありませんしなんなら普段より調子がいい。君はもう少し自分の能力に自信を持って下さい。いつも治療は完璧です」


「あ、ありがとうございます」



いつもストレートな言葉を選んでいる七海さんに言われると


説得力と言うのだろうか


お世辞ではないとわかるのでとても嬉しい





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