依依恋恋 | ナノ





「あーあ、新しいジャージでも買いに行くか〜」


「、、、、あいつ元気だな」



誰よりも早く野薔薇ちゃんは寮へ戻って行った



「宮内」


「どうしたの?」



皆で寮へ歩いていると突然立ち止まった伏黒君に声をかけられる



「、、、なんで先輩達も立ち止まるんですか」


「んなもん面白そうだからに決まってんだろ」


「やっとか?やっとなのか??」


「、、、、」



私だけでなく先を歩いていた真希さん達も立ち止まったので


伏黒君が不機嫌そうにそちらを見てため息をついた



「はぁ、、、、この後空いてるか?」


「この後?うん、何も予定ないよ」


「じゃあ『ブーッブーッブーッブーッ』



伏黒君が何か言いかけた時


私のジャージのポケットでスマホが震えた



「あ、伊地知さんだ、、、ごめんね伏黒君電話出ても良い?」


「あぁ」


「ありがとう、、、もしもしお疲れ様です宮内です」


『あっ!宮内さんっ!!お疲れ様です伊地知です!今からダッシュで高専の駐車場に向かうので移動先で治療して頂けないでしょうか!!!」』


「えっ?勿論です、何が、、、」


『いっ、七海さんが怪我をされているみたいなので』


「わ、わかりました。すぐに向かいます」


『ありがとうございます!!!!!!』



相当緊急事態なのか慌ただしく切られてしまった


確かに七海さんは今日虎杖君と任務だったはずだから


任務先で2人に何かあったのかもしれない



「あのっ、ごめんね伏黒君、治療しに行かないといけなくて、、、」


「あぁ。気を付けて行けよ」


「うん、ありがとう。ちょっと行ってきます」


「おう気を付けてな〜」


「頑張れよ〜」


「いくら〜」



伏黒君はそっぽを向いてしまったが


先輩達は手を振って見送ってくれた






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