依依恋恋 | ナノ




ドゴォォッ



「「「!!!」」」



突然地面も揺れるくらいの大きな音が聞こえた



「、、、多分東堂は来てるな」


「私は自販機の方見に行くからパンダと棘はマリン連れて音がする方へ行け。恵がボコられてるはずだ」


「しゃけ!」


「おう、ちょっとマリン俺の背中乗れるか?」


「は、はい」



中腰になったパンダ先輩の背中にしがみつくと


脚を支えて落ちないようにしながら立ち上がるパンダ先輩



「あの、伏黒君と野薔薇ちゃんは大丈夫でしょうか、、、」


「まぁ音は聞こえ始めたばっかだし今から向かえばセーフだろ、割と本気でダッシュするからマリンは落ちないようにな」


「はいっ」


「行くぞ棘!東堂が見えたら止めてくれ!」


「しゃけ!」



訓練の時より遥かに早いスピードでパンダ先輩が走り出したので


モフモフしたパンダ先輩にしっかりしがみつく


狗巻先輩もパンダ先輩のすぐ隣を走っている


その間も建物が壊れる音は聞こえ続けていて


砂埃と共に大きな筋肉質の背中が見えた



『動くな』



少し離れた所でパンダ先輩に下ろして貰い


先に行った狗巻先輩が呪言で筋肉の人を止める


パンダ先輩がすぐその場に走って行き



「何、やってんのー!!!」



パンダ先輩がきっと強めに筋肉の人を殴った


結構な音がしたのにその人はあまりダメージがなさそうだった



「フゥ、ギリギリセーフ」


「先輩っ、伏黒君が!」


「おかか!」


「うんまぁ、アウトっちゃアウトか」



筋肉の人が向いていた方向には頭から血を流した伏黒君が座り込んでいたので


狗巻先輩と共に駆け寄りしゃがんで反転術式を施す



「久しぶりだなパンダ」


「なんで交流会まで我慢できないかね」



パンダ先輩は知り合いなのか普通に話しかけられてる



「帰った帰った大きい声出すぞ、いや〜んって」


「言われなくても帰るところだ、、、上着どこだっけ」



筋肉の人は周りをキョロキョロと見回して


傷が治った伏黒君を視界に入れて微笑んだ



「どうやら退屈し通しってワケでもなさそうだ」


「!」


「乙骨に伝えとけ。オマエも出ろ。と」


「、、、オレパンダニンゲンノコトバワカラナイ」


「、、、、」


「えっ?あっ、はい」



先輩達がわざとらしく無視するので筋肉の人にチラッと見られて思わず返事をしてしまった


私の返事に満足したのかのそのそと立ち去って行く





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