依依恋恋 | ナノ





「あれ?マリンジャージなの?」


「うん、一応買っておいたのがあるから使おうと思って」


「え〜!私も可愛いジャージ買っておけば良かった!」


「今日早めに上がらせて貰って買いに行ったら?これからも使うかもしれないし」


「そうね、最近暑いし夏服はまだなのかしら、、、」


「夏服ってどんなのだろうね」


「マリンは半袖のセーラーじゃない?学ランの夏服ってどんなのかしら、、、」


「想像つかないよね、後で先輩達に聞いてみよう」



野薔薇ちゃんと共にグラウンドへ行くと


既に着替え終えた先輩達が準備運動を始めていた


パンダ先輩は手にグローブのような物をつけただけだったけど



「あ?恵はどうした」


「確かに、、、LINEしてみますね」



伏黒君だけ居なかったので任務?とだけメッセージを送った


野薔薇ちゃんと共に簡易版ラジオ体操をして先輩の元に戻る



「とりあえずグラウンド10周な」



中学の体育ぶりの運動になるが


高専のグラウンドは今まで見たことのあるどのグラウンドよりも広くて


10周終えられるか少し不安になりながらも


先輩達と野薔薇ちゃんと走り始める



先輩達は慣れているのか速いのにテンポが安定していて


野薔薇ちゃんも制服にローファーなのに私より先を走っている


私は2周目辺りから息が上がってきてしまい速度も落ちた


心做しか太ももの辺りが痛い気がする、、、


「いくら?」


「おいマリン!まだ序盤だぞ大丈夫か!?」


「俺背負おうか?」


「だっ、大丈夫っですっ」



先を走っていたはずの先輩達に抜かされてしまう


きっと基礎以前の運動だろうしリタイアしたくなくて走り続けるが


到底10周走り終えるイメージがわかない



「マリンっあんた呪力使ったらっ」


「えっ?」



野薔薇ちゃんにすれ違いざまそう言われて少し考える


正解かわからないけども脳でイメージした通り呪力を全身に流してみる


理論上急激な運動により傷ついた筋肉細胞が治るので要は筋肉痛が即治っている状態になる


酸素が回りきっていない血液にも呪力を流すことで血の巡りも操れたので


上がっていた息も戻り走る速度も上がった





4


【CLAP】
 【依依恋恋TOP】 



×
- ナノ -