依依恋恋 | ナノ
「お通夜かよ」
正面から真希さんがやってきた
「禪院先輩」
「私を苗字で呼ぶんじゃ「真希!真希っ!!」
真希さんから少し距離のある木の影から
きっと隠れる気の無いパンダ先輩と狗巻先輩がこちらを覗いていた
「まじで死んでるんですよ昨日!!一年坊が一人!!」
「おかか!」
「は や く 言 え や!これじゃ私が血も涙もねぇ鬼みてぇだろ!!」
「実際そんな感じだぞ!!」
「ツナマヨ」
先輩達を見ていたらなんだか安心してきた
野薔薇ちゃんと伏黒君の様子を伺うと2人共気の抜けた表情になっている
「何あの人(?)達」
「二年生の先輩達だよ」
「禪院先輩、呪具の扱いなら学生一だ。呪言師狗巻先輩、語彙がおにぎりの具しかない。パンダ先輩」
伏黒君が立ち上がりながら野薔薇ちゃんに先輩達を説明する
私と野薔薇ちゃんも立ち上がる
「あと一人乙骨先輩って唯一手放しで尊敬できる人がいるが、今海外」
「アンタパンダをパンダで済ませるつもりか」
「パンダ先輩はパンダじゃないんだよ」
「、、、余計わからなくなった」
「いやースマンな喪中に。だがオマエ達に"京都姉妹校交流会"に出てほしくてな」
「「京都姉妹校交流会?」」
初めて聞く単語に野薔薇ちゃんとハモってしまった
「京都にあるもう1校の高専との交流会だ。でも二、三年メインのイベントですよね?」
「その三年のボンクラが停学中なんだ、人数が足んねぇ。だからオマエら出ろ」
「交流会って何するの?スマブラ?」
「カルタ大会とか?」
「なら3人でやるわ」
「おかか」
野薔薇ちゃんと共に思考を巡らせていると
パンダ先輩と狗巻先輩に否定されてしまった
「東京校京都校それぞれの学長が提案した勝負方法を1日ずつ、2日間かけて行う。つってもそれは建前で初日が団体戦、2日目が個人戦って毎年決まってる」
「しゃけ」
「個人戦と団体戦って、、、」
「戦うの!?呪術師同士で!?」
野薔薇ちゃんも同じ疑問を感じたらしい
「あぁ、殺す以外なら何してもいい呪術合戦だ」
真希さんが楽しそうに笑っている
「逆に殺されない様ミッチリしごいてやるぞ」
「、、、ん?ってかそんな暇あんの?人手不足なんでしょ?呪術師は」
「今はな。冬の終わりから春までの人間の陰気が初夏にドカッと呪いとなって現れる。繁忙期って奴だ」
「年中忙しい時もあるがボチボチ落ち着いてくると思うぜ」
「へぇ〜」
「で?やるだろ?仲間が死んだんだもんな」
「やります」「「やる」」
「でもしごきも交流会も意味ないと思ったら即やめるから」
「同じく」
「ハッ」
「まあこん位生意気な方がやり甲斐あるわな」
「おかか」
「でも問題はマリン、オマエだ」
「えっ?」
「「「「、、、、」」」」
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