依依恋恋 | ナノ





翌日


あんな事があったからか任務も授業も無く


でも制服を着て学校に行ったら野薔薇ちゃんと伏黒君が階段に腰掛けて居た



「、、、野薔薇ちゃんも伏黒君もおかえりなさい」


「ただいま。マリンが治療してくれたおかげで検査も異常なしだったわ。ありがとね」


「、、、、ただいま」


「うん、2人が無事で、、、、」



良かったなんて言える空気ではなくて


でも虎杖君が生きていると伝えるわけにもいかず言葉が続かない



「、、、虎杖が」



2人の間辺りに座ると


伏黒君が口を開いた



「俺も釘崎も宮内も、五条先生は心配いらねぇだろうけど長生きしろよって」


「長生きしろよって、、、自分が死んでりゃ世話ないわよ」



虎杖君が伏黒君に遺した言葉に
野薔薇ちゃんが静かに答える



「、、、仲間が死ぬの初めて?」


「うん」


「同級生は初めてだ」



私と違って2人が今までどんなに大変な人生を送ってきたか


想像も出来ないがきっと色んな事を乗り越えた結果2人が


2人の優しさや強さに繋がっているんだと思う



「ふーん、その割に平気そうね」


「、、、、オマエもな」


「当然でしょ会って2週間やそこらよ。そんな男が死んで泣き喚く程チョロい女じゃないのよ」



野薔薇ちゃんの悔しそうな声が震えてる


きっと泣くのを我慢してるんだ



「宮内、泣いただろ」


「えっ?」


「目の周りが赤くなってる」


「、、、うん」



私の目の下をそっと指の背で撫でた後ゆっくりその手は下に降りていき


膝の上に置いていた私の手に重ねられる


それを見届けて伏黒君の方を見上げるとじっと見つめ返された


雨の中抱きしめられた時より、ちゃんと



「あったかいね」


「そうね、夏服はまだかしら」


「なんだ、いつにも増して辛気臭いなお前ら」



真希さんの声が聞こえて伏黒君の手がパッと離れる








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