依依恋恋 | ナノ



夜中


ずっと眠っていたからか目が冴えてしまって外の自動販売機まで歩く



「あっ」


「、、、、」



地面を踏む音が聞こえて振り返ると


狗巻先輩が制服のまま歩いて来た


任務帰りかな



「こんばんは」


「めんたいこ」


「?」


「高菜?」



狗巻先輩にそっと額に触れられる


もしかして誰かから私が倒れたのを聞いて心配してくれているのかも



「沢山寝たのでもう大丈夫です!」


「おかか〜」



言葉は否定しているものの声が優しいのと頭を撫でられているので
無理するなよ。と言われている気がして心が温まる



「ありがとうございます。先輩もこんな時間までお疲れ様です。今日は喉大丈夫ですか?」


「しゃけ!」



声も大丈夫そうだし元気な返事を聞いて安心する


先輩は自動販売機で飲み物を買ってくれて
一緒に寮に戻る



「めんたいこ〜」


「ふふっ」



別れ際また頭を撫でて貰えて思わず頬が緩む



「、、、、、」


「?」



じっと先輩に見つめられたので


思わず首をかしげる



ジジジッ


「!!」



そっと口元を隠していた制服のチャックを下ろすと


先輩は声を出さずに口を動かした



お や す み



そう言って微笑んでくれた



「おやすみなさい!」



先輩達も皆優しくて
本当に高専に来てよかった






3


【CLAP】
 【依依恋恋TOP】 



×
- ナノ -