依依恋恋 | ナノ





病院に着く頃にはすっかり暗くなってしまい
もしかしたら面会時間はもう終わっているかもしれないと思いつつ
おじいさんが入院している階のナースステーションに行くと
さっきの彼、虎杖悠仁君が看護師さんと話をしていた



「虎杖悠仁だな。呪術高専の伏黒だ」


「同じく、宮内です」


「あ、、、校門に居た子だ、、、」



伏黒君が名乗ったので続くと
先程一瞬会ったのを覚えていたのかまたじっと見つめられる



「チッ、悪いがあまり時間がない。オマエが持ってる呪物はとても危険なものだ今すぐこっちに渡せ」


「じゅぶつ、、、?」



中々呪物が見つからなかった分やっぱり疲れているのか伏黒君が苛ついてる、、、



「これだ。持ってるだろ」


「んー?あーはいはい拾ったわ」



呪物じゃ伝わらないだろうなと思っていると
伏黒君が画像を見せてくれたおかげで虎杖君にも伝わったようだった



「俺は別にいいけどさ先輩らが気に入ってんだよね、理由くらい説明してくんないと」


「、、、、」



伏黒君が呪いによる被害や呪物について説明している間に
虎杖君と話していた看護師さんは気を遣ってくれたのか
単純に仕事があるのか話していない私に軽く会釈をしてナースステーションの奥に行ってしまった



「人死が出ないうちに渡せ」


「いやだから俺は別にいいんだって、先輩に言えよ」



虎杖君が手の平サイズの木箱を投げて伏黒君が受取り
中を見ると驚いた表情をしたので手元を覗く


空だ、、、



「中身は!?」


「だァから先輩が持ってるって!!」


「ソイツの家は!?」


「知らねぇよ、確か泉区の方、、、、、、、」


「なんだ?」



急に虎杖君が静かになったので伏黒君が声をかける



「そういや今日の夜学校でアレのお札剥がすって言ってたな」


「「!!」」


「え、、、、、もしかしてヤバイ?」


「ヤバイなんてもんじゃない、ソイツ死ぬぞ」






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