依依恋恋 | ナノ




「もしもし伏黒く、、、ものすごいスピードで出て行く男子生徒、、、?」



校内に潜入していた伏黒君から電話がかかってきたので出ると
焦ったような声が聞こえて驚く


丁度校門の近くに居たので違う制服で気まずいが校門の前まで移動しようとすると
強風に襲われた



「わっ」


「えっ?」


ゴミが入らないように目を細めながら捲れそうになったスカートを押さえると
男の子の声が聞こえたので振り返る



「、、、、、、」


「、、、、、、」



さっきまで私が歩いていた場所に男の子が居て
私同様こちらに振り向いていた
じっと見つめられて目が合った瞬間に伏黒君の言っていた男子生徒とは彼の事なんじゃないかと思い
声をかけるために身体を向けると



「やっべ、急がねぇと!」


「あっ!ちょっと待って!!」



何か思い出したように前に向き直してしまったので呼び止めようとすると
さっきまでそこに見えていた背中がとんでもなく小さくなってしまった
さっきの風は彼が起こしたのだろうか



「あいつ、クソ速いなっ」


「伏黒君!ごめんね、止められなかった、、、」


「まぁあのスピードじゃ無理だよな」



何処から走ってきたのか
少し息切れ気味の伏黒君が来ていた



「あいつの名前は一応聞いたから高専の人に連絡して足取りを追うぞ」



高専の方に連絡して名前と学校名から彼の家族関係等を調べて頂き
身内の方が入院していてこの時間は面会に行っているかもしれないとのことで
伏黒君と共に病院へ向かった






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