依依恋恋 | ナノ


「あー、初めましてだな」


「1年の宮内マリンです、よろしくお願いします」



眼鏡の綺麗な顔立ちをした先輩に視線を向けられ慌てて挨拶をする



「2年の禪院真希。真希でいいぞ」


「はい!」


「シャケ!」


「狗巻先輩こんにちは!」


「棘とは会った事あるのか、俺パンダ」


「パン、、、、」


「ちょっとパンダ君、、、、パンダ君は簡単に言うと学長の術式で産まれたんだ。僕は乙骨憂太、宮内さんの事は五条先生から聞いてるよ。よろしくね」


「よろしくお願いします!」



乙骨先輩のおかげでパンダ先輩はパンダだけど動物のパンダではないんだなと感心すると同時に
乙骨先輩の優しそうな雰囲気と声に安心してしまう



「、、、ところでどうしたんですか?」


「おー、本当はお前達の歓迎会でもやろうと思ったんだがな、急遽あのバカ目隠しと私ら2年に任務が入ったのと、憂太もこれからまた海外だからとりあえず会える時に声かけておこうと思ってな」


「海外って?」



バカ目隠しという言葉に五条先生の顔が脳裏を過ったが
気になる単語を聞き返すと真希さんが乙骨先輩を見ながら答える



「乙骨先輩は五条先生と同じ特級だから俺達に割り当てられるような任務よりハードな、海外への出張とかも回されるんだ」


「すごい。でも大変ですね、、、」



まだ任務として現地に行ったことは無いが


一度だけ見たことのある伏黒君の任務も充分ハードに見えたのに


それ以上の事を海外で、、、


1歳しか変わらないのにそれをこなす先輩を尊敬するけど


学校にも来れなくて同級生に会えないなんて


そう思ったのが顔に出てしまっていたのか


乙骨先輩が困ったように笑いながら頭を撫でてくれる



「心配してくれてありがとう。でも僕もこうして高専に戻って皆の顔を見ると安心するから、また会った時はお話してくれるかな?」


「もちろんです!」


「憂太さんはタラシですなぁ〜」


「憂太さんだからな〜見ろよ真希、恵の顔が面白いことになってるぞ」


「おかか〜」


「やめてください」



お兄ちゃんが居たらこんな感じだろうかと思わず顔が緩むと


真希さんとパンダ先輩がニヤニヤしながら私と乙骨先輩、伏黒君を見る


多分それを制止してくれてる狗巻先輩と伏黒君


相変わらず困ったように笑ってる乙骨先輩




初めて呪霊と戦っている伏黒君を見た時や


硝子さんの元で治療のお手伝いをしていた時


五条先生や伊地知さんに聞いた呪術界の話からは想像出来なかったくらい


"学生らしい"光景


今まで経験出来なかったのもあってか


ずっとこの時間が続いて欲しいと思ってしまった





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