依依恋恋 | ナノ





「、、、津美紀は寝たきりだ。この八十八橋の呪いは被呪者の前にだけ現れる、本人が申告できない以上いつ呪い殺されるか分からない。だから今すぐ祓いたい」


「うん」


「でも任務の危険度が上がったのは本」


「はいはいもう分かったわよ」


「はじめっからそう言えよ」



野薔薇ちゃんと虎杖君の言葉に
先程まで思い詰めた表情をした伏黒君も落ち着いたみたい


口元が緩んだように見えて私も少し安心した





4人で八十八橋の下を歩く


伏黒君によると夜に下から行くだけではなく
川や境界を跨ぐ彼岸へ渡る行為は
呪術的に大きな意味を持つと新田さんが言っていたらしい


水気の無い川を渡った瞬間肌にチリッとした痛みが走り
一気に呪霊の気配を周囲に感じる


と共に天井から呪霊が現れた



「出たな」


「祓い甲斐がありそうね」


「宮内はこれ使え」


「ありがとう」



伏黒君が影から萎えしを出して渡してくれた


私は呪具を持っていなかったけど
交流会の時少しだけ真希さんに呪具の扱い等を教えて貰ってたから
これで少しは祓うのを手伝えるかもしれない



「あ"?」


「「「「!?」」」」



突然背後から声と強い気配を感じ振り返ると


呪霊と思しき緑色をしたナニカが結界内に入ってきた



「なんだぁ?先客かぁ?」


「伏黒コイツ別件だよな」


「あぁ」



姿を見てすぐに私の前に立ってくれた虎杖君が
冷静に確認する


呪霊の中でも人間と言葉を交わせる呪霊は
その分階級が上、この呪霊も多分特級レベルだと思う



「じゃあオマエらはそっち集中しろ、コイツは俺が祓う」


「なんだぁ?遊んでくれるのかぁ?」



虎杖君が特級レベルの呪霊との戦闘を始めるのと共に


私達も結界を作り出したであろう呪霊と向き合った







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