依依恋恋 | ナノ





「金田達が亡くなったことにも驚きだが、彼らが卒業してもう20年近く経つのか、、、昨日のことのように覚えているよ。伏黒君程ではないが問題児だったからね。何が聞きたい?」


「「や〜い問題児〜」」


「変な噂黒い噂悪い大人との付き合い、、、あとバチ当たりな話とかあれば」


「うぐっ」



武田さんと話しながら茶化す虎杖君と野薔薇ちゃんを片手で処理する伏黒君は
やっぱり問題児だったのかもしれない、、、



「黒い噂、、、問題児とは言え並の中学生の域は出んよ。だが待て、バチ当たり、、、」


「アレじゃないですか?八十八橋のバンジー」


「まだいたのかAB」


「八十八橋って?」


「自殺の名所。この辺で有名な心霊スポットだ」


「おぉっそうだ、八十八橋で深夜バンジージャンプをするのが不良少年の間で流行ったんだ。所謂度胸試しだね」


「度胸試しって言うか、、、」


「どこの部族よ」


「俺よりバカって意外といるよな!」


「紐どうすんだよ」


「俺達はやんないっすよ、親世代の先輩とかが話してんの聞いただけで」



武田さんが当時の状況を説明してくださり
新田さんからのアイコンタクトを受けて皆でお礼を言って駐車場へ戻る



「当たり、、、っスかね」


「八十八橋なら俺も行ったことあります」


「バンジーしに?い"ってぇ!!」


「虎杖君大丈夫?」


「っだ!大丈夫!!」


「心霊スポットとかは学校と同じで呪いが溜まりやすい、だから高専関係者が定期的に巡回するんだ。でもそん時は何ともなかったですね、有名っちゃ有名ですけど普通に使われてる橋ですし」


「でも行ってみるしかないわよね」


「そっスね」


「伏黒君」



聞こえた声に皆で振り返ると
校務員の武田さんがやって来た



「津美紀君は元気か?」


「、、、はい」



何でだろう、一瞬伏黒君の表情が曇った気がする



「ツミキって誰?」


「、、、姉貴」


「えっ、伏黒君お姉さん居たんだ!」


「アンタ自分の話しなさ過ぎじゃない!?」



野薔薇ちゃんの言葉にハッとする
確かに今まで伏黒君はあまり自分の話をしたことがないかも、、、


話したくなかったのかもしれないけど
伏黒君が自分の話をしたくなる環境に出来てなかったのかなって思うと
少し申し訳なくなる、、、





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