依依恋恋 | ナノ




与先輩はまだ京都校の皆さんの前には行かないとの事で
歌姫先生と共に京都校に行けば


唯一優しそうだった三輪先輩も居なければ
一応会話をした事のある東堂先輩も不在だった



「あら?なぁんで東京校の1年生がここにいるのかしら?」


「戦えもしない顔だけの呪術師はウチには要らないんだけど」



私に学生寮の場所だけ教えて下さった歌姫先生は
空き部屋の鍵を取りにどこかへ行ってしまったのに


偶然会ってしまった任務帰りらしき禪院先輩と西宮先輩とどう話したら良いかわからず


言葉の圧も怖くて思わず俯いたまま話せなくなってしまった



「あら戦えないだけじゃなくて喋る事も出来ないの?可哀想〜」


「そのくらいにしろ」


「 ! 」



聞こえた声に顔を上げると


寮側から加茂先輩が歩いて来た



「宮内さん、連絡をくれれば私の方から行ったのに、、、どうしたんだい?」


「ちょっと!この子加茂君が呼んだの?」


「あぁ」



私の手を取り微笑んでくれる加茂先輩


フォローしようとして下さってるのかもしれないが
加茂先輩の背後で西宮先輩と禪院先輩の軽蔑したような表情が気になってそれどころじゃない



「あ、あのっ」


「違ウ、俺が呼んだんダ」



再び声のした方向に顔を向けると


与先輩がロボットもといメカ丸の姿で現れた



「、、、どういうことだい?」


「ちょっ、加茂君が呼んだんじゃないの!?」



さっき自分が呼んだと言っておきながらメカ丸先輩に質問したからか
西宮先輩が混乱したように声を上げた



「個人的に頼みたい事があったカラわざわざ来て貰ったんダ。客人として扱ってクレ」


「ふぅん。それならイイけど、他校の先輩にも色目使ってのし上がろうとしてるのかと思っちゃった」


「のし上がるも何も宮内さんは反転術師。元から呪術界では重宝される存在だろう」



少し棘のある禪院先輩の言葉に加茂先輩が返せば
すぐ興味無さそうに寮の方へ歩き出す禪院先輩と西宮先輩






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