依依恋恋 | ナノ




野薔薇ちゃんや真希さんもよく男子寮側へは来ているらしいし
悪い事をしているわけではないのに
緊張しながら伏黒君の部屋の扉をそっとノックする


今から行く事は伝えてあったし返事を貰ってから来たので
すぐに扉が開いた



「あの、お邪魔します、、、」


「あぁ、、、」



伏黒君の部屋に来るのは3回目だし
抱きしめられた事もあるから何も特別な事ではないはずなのに
前と違って何故かドキドキしてしまう


伏黒君もそんな私の緊張が移ってしまったのか少しぎこちなくて
申し訳ない気持ちがわいてくる



「ごっ、ごめんね、、、あの、」


「いや、俺が悪いから、、、」


「伏黒君は悪くないよ」


「いやほんとに、、、あぁクソっ!」


「わっ!」



急に手を引かれ、伏黒君に正面から抱きしめられてしまった



「加茂さんに連絡したのか?」


「えっ?登録して、軽く挨拶はしたよ?」


「チッ」



すぐに登録しないと失礼かもしれないと思い連絡しちゃったけど
もしかしたら交流会以外で関わってはいけない的な規則があったのかも、、、



「ちなみに京都校と連絡禁止とかそういう規則はない」


「えっ?私声に出てた!?」


「いや、何となく」



私の背中を優しく撫でてくれる伏黒君


規則を破ったわけではなかったみたいで良かった、、、



「あの、伏黒君」


「ん?」


「大丈夫?何かあった?」



ハグすると安心すると話したのは私だし
伏黒君はよく1人で抱え込んじゃうから何かあったのかもしれない


誰にも吐き出せないくらい悩んでるかもしれないから
ドキドキしてる場合じゃないと自分に言い聞かせながら
私も伏黒君の背に腕を回す



「っ、、、、ただ宮内とこうしたかったつったら引くか?」


「えっ?伏黒君に何かあった訳じゃないなら良いんだけど、、、」



もしかしたら私には話せない内容かもしれない


それに私は伏黒君によく助けられてるけど
私が伏黒君を助けられるかと聞かれると
傷を治療する以外自信がない



「ほんとにそういうんじゃないから安心しろ」


「うん、ごめんね逆に気を遣わせちゃって」



私が少し凹んだのがバレてしまったのか
ぎゅっと腕に力が込められる





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