依依恋恋 | ナノ




「じ、じゃあお言葉に甘えて何でも連絡するね?でも無理に返さなくていいからね!伏黒君の返せるタイミングで良いからね!」 


「、、、あぁ、わかった」


「伏黒君も、何かあったら言ってね?私に出来る事は少ないだろうけど、私も伏黒君の力になりたいよ」


「俺は何度も、宮内に助けられてるよ」


「えっ?」


「だから俺も宮内の力になりたい」


「そんな、、、私の方が伏黒君に助けられてるのに、、、」


「俺は何もしてねぇよ」



そらされていた視線がまた重なり


再びそっと身体を寄せられ抱きしめられる


私の心音なのか伏黒君の心音なのかわからないけど


ドキドキと脈打つのを全身で感じる



「だーから!ちげぇって言ってんだろ!!わっかんない奴だなぁ、、、」


「ちがくなーーーいっ!!」


「「 !! 」」



虎杖君と東堂先輩の声が聞こえてきて咄嗟に伏黒君から離れると


すぐに窓の外で2人の姿が見え、当たり前のように窓から戻ってきた



「あれ?釘崎は?」


「お部屋戻ったよ」


「、、、そっか」



ちょっとぎこちなかっただろうか


別に悪い事をしていたわけではないのに


ちょっとドキドキしていた事もあってか自分が変だ


ごまかすみたいに冷たくなったピザの残りを食べる



「つーかなんで戻ってきたんだよ」


「いや、片付けずに来ちゃったなって思って!」


「ブラザーは律儀な男なんだ」


「「「、、、、、」」」



東堂先輩は虎杖君の事をとても気に入ってしまったようで


以前伏黒君やパンダ先輩と接していた時とは全然違う


静かに聞きながらピザを食べ終えると伏黒君がベッドから立ち上がった



「、、、宮内も部屋戻って良いぞ」


「えっ?片付けして行くよ?」


「虎杖にやらせる」


「おう!ゴミまとまってるしてきとーにやっとくから宮内も休んどきな!」


「流石ブラザー。優しい男だ」


「じゃ、じゃあお言葉に甘えて、、、」



伏黒君が面倒くさそうに虎杖君と東堂先輩を見ていたので


早くこの会を終わらせて2人にも出てって欲しいのかもしれない


伏黒君が扉まで送ってくれたのでお礼を言おうと見上げる



「ありがとう、お邪魔しました」


「、、、あぁ、気を付けろよ」


「うん、ありがとう」



寮の中なのに心配してくれる伏黒君はやっぱり優しい


相変わらず東堂先輩に中学時代?の話をされて面倒くさそうな虎杖君の声を聞きながら


私は伏黒君の部屋を出た







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