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「、、、眠れ」



静かにそう言った後しばらく様子を伺ってから電話を切る狗巻先輩



「大丈夫でした?」


「しゃけ!」



狗巻先輩は誰かのスマホを仕舞いロボットの手を捨てて伏黒君の式神をわしゃわしゃと撫でる



「戻れ」



きっと伏黒君もどこかで戦っているだろうから


全力を出せるように式神を戻したんだろう


東堂先輩は虎杖君が相手をしているだろうし


ロボットの人はパンダ先輩が倒し


狗巻先輩が誰かを眠らせたから実質京都校の3人の人は脅威では無くなった


さっきより範囲を広げて呪霊を探せるかもしれない



「「!!!」」



突然感じた殺気に狗巻先輩と共に振り返る


きっと対象の2級呪霊だ



「こんぶ、、、」



そっと木の陰から現れた呪霊はおぞましく


2級以上あるのではないかと思ってしまう


狗巻先輩が口元のチャックに手をかけると


突然その呪霊の首元だけ転がってきて消え始めた


「「!!」」



さっきまでその呪霊が居た木から現れたのは


更に存在感を纏った大きな二足歩行の呪霊



『ーーーーーーー』



言葉はわからないのに、脳では理解できてしまう何かを呪霊が発する



「しゃけいくら、明太子」



狗巻先輩が口元を出して戦闘体勢に入る



「うっ!」


「マリン!!!」



突然腹部に強い痛みが走ったと思ったら


私は空高く飛ばされていた


驚いた顔で見上げる狗巻先輩と


地面から出ていた根のような物が見える


あぁ、あれに押し飛ばされたんだ






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