依依恋恋 | ナノ




「京都校がまとまって移動してる、、、悠仁とバラけた辺りだな。これ京都校全員揃ってないか?」


「えっ?」


「何ソレ!!意味わかんない!!」


「こんぶ」


「確かにそこまでの敵意は感じなかったがありゃ悠仁生存サプライズの前だろ」


「「!!」」


「楽巌寺学長の指示なら全然あり得る」


「他人の指図で人を殺すような腑抜けの集まりなの?京都校は」



野薔薇ちゃんの声が本気で怒っている


気持ちはとってもわかる


上からの指示で呪術師を殺すなら呪詛師と変わらない


しかもその殺意を仲間に向けられていると知って


私も許せない気持ちでいっぱいになる



「認識が違うんだよ。オマエらには悠仁と過ごした日常がある。俺達もさっき分かった、ありゃ善人だ。術師には珍しい根明。でもな、悠仁を知らない奴からすれば宿儺の器なんて恐怖の対象でしかないんだよ。
呪いを祓うのと感覚的にはそう変わらん。ただでさえ術師っつーのはその辺の境界ボケやすいからなぁ」



パンダ先輩の落ち着いた話し方に少し落ち着いた


私達も日常で遭遇する呪いが元はどんな人から生まれたモノかを知らない


知らない、わからなくて強いモノは誰だって怖い


だから京都校の人達もそれと自分達なりのやり方で向き合おうとしてるだけなんだ



「俺と野薔薇は戻って悠仁の安否を確認する。電話でねぇし。棘とマリンはこのまま呪霊狩りを続けてくれ」


「おかか」


「私も戻ります!」



私達も虎杖君が心配だし、もし怪我をしてるなら私もパンダ先輩達と行った方がいいはずなのに



「オマエらも悠仁が心配なのは分かるよ。でも俺の妄想が正しければ京都校がやろうとしてんのは団体戦のゴタゴタに乗じた悠仁暗殺。そして反転術式が出来るマリンが近くに居れば悠仁を治されると思った京都校に攻撃される可能性が上がる。だが団体戦が早く終われば暗殺もなしだろ」


「なるほど」


「しゃけ」


「確かに、、、」


「真希のこともある。悠仁は殺させないし団体戦にも勝つぞ」


「当然。あ"ー!ワンコールででろや伏黒ォ!つーか無線とかブルートゥースイヤホンとか支給されないわけぇ!?」


「俺は嫌だぞ気が散るしかかってくるとビックリする」


「戦闘中は外しゃいいでしょ!!」


「じゃあな二人共」


「しゃけ!」


「はい!」



パンダ先輩と野薔薇ちゃんと分かれ、私は狗巻先輩と共に林の中に戻った






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