依依恋恋 | ナノ




「おい」


「あ、はい」



五条先生に置いていかれてしまった虎杖君


未だに両足が入っている箱を野薔薇ちゃんが強めに蹴ると


ビクッと身体を震わした



「何か言うことあんだろ」


「、、、え」



野薔薇ちゃんの声が少し震えていたので顔を見ると


目元がうるうるしているのがわかった


伏黒君も心配そうに野薔薇ちゃんを見ている



「黙っててすんませんでした、、、生きてること、、、」


「わ、私も知ってました!黙っててごめんなさい!」



ずっと隠していたのも苦しかったが


いざ皆に告白するのも辛い


虎杖君の隣で皆に頭を下げる



「って、、、え?マリン知ってたの?」


「虎杖君が生き還った時丁度その場に居たの、、、」


「事情は移動してから僕が説明するよ。マリンも黙ってるの辛かったろうから許してあげてね」


「、、、だいたいの理由は想像出来るので責めるつもりはありません。宮内も気にすんな、顔上げろ」



視界の端で夜蛾学長に何かの技を決められていたはずの五条先生がフォローに来て下さり


側に居た伏黒君も私の肩に触れて顔を上げさせてくれた



「たまーにマリンが怪しかったのってもしかして虎杖に会いに行ってたから?」


「そ、そうかも」


「まったく、アンタ嘘つくの下手すぎよ!何か隠してると思ったけど、、、こんな事で良かったわ」


「こっ、こんな事って俺生きてたんだけどっ!?」


「そもそもアンタが一回死んでなければこうなってないでしょうが!!」



伏黒君と野薔薇ちゃんが怒らないでくれた事もそうだが


何より虎杖君と野薔薇ちゃんの会話を見るのが久しぶり過ぎて


1人ジーンとしていると


伏黒君が私の頭にポンポンと優しく触れる






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