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次の日の朝
いつも通り朝の部活に参加しようと家を出ると
家の前に澤村先輩が居た
「えっ澤村先輩!?おはようございます」
「おぉ宮内、おはよう」
少し気まずそうな表情で黙ってしまった澤村先輩と並んで学校に向かう
「すまん宮内、変な事聞いてもいいか?」
「え?ど、どうぞ!」
信号待ちで立ち止まった時、やっと口を開いた澤村先輩は
何か決心したかのように私の方を向いた
「、、、月島と付き合ってるのか?」
「え!?何でですか!付き合ってないですよ!」
「そ、そうか!いやすまん!昨日一緒に帰ってるのを見かけてな、、、」
「声かけてくれたらよかったのに、、、」
「いや、月島がここら辺歩いてるの珍しいから邪魔したらまずいと思ってな、そうか、勘違いか、、、」
「遅いからって家まで送ってくれたんです」
「そうか、月島がな、、、」
「はい」
信号が青になり歩き出すとまた無言になってしまった澤村先輩
「宮内すまん、ちょっといいか」
「は、はい」
学校について下駄箱の方に行こうとすると
また澤村先輩が口を開いて下駄箱でも無ければ
部室や体育館とは反対側の校舎裏の方に連れて行かれる
今日の澤村先輩はおかしいなと思っていると
人気のないところで足を止め私の方に振り向く澤村先輩は
いつも以上に真剣な表情をしていた
「俺、宮内の事が好きだ」
「、、、えっ?」
「最初は可愛い後輩が増えたなって思ってたんだが、気づいたら目が離せなくなって来て一生懸命マネージャー業やってくれてる宮内に惹かれてた」
「、、、、」
「本当は気まずくなりたくないし、同じ部活だから周りにも気を遣わせるだろうから黙っていようと思ってたんだが、月島と帰ってるの見たら何か勝手に焦ってた、、、」
「わ、私、、、」
「うん、突然こんな事朝から言われて混乱してるだろうし、返事はいつでもいいから俺と付き合ってくれるかどうかよく考えて欲しい」
「はい、、、」
突然だったし人生初の告白だった事もあって
混乱している私の頭を優しく撫でて
「じゃあ、また部活でな」
真剣な表情から優しく微笑んで
いつもみたいに私の頭を撫でてから立ち去る先輩
少し遅れて部活に向かうと
さっきの事が夢だったみたいに澤村先輩はいつも通りだった
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