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無事に期末も遠征も終わり
インターハイ宮城県大会は惜しくも青城に負けて夏休みも終わってしまった


この頃はマネージャーの仕事にも慣れて
ミスも減ったしあれから月島君も少し優しくなったと思う



「おー!これ運んでくれたのか!」



体育館の入口にずっとあった備品が入った段ボールを
ステージ付近に移動させたところで澤村先輩に声をかけられた



「はい!」


「助かる!けど重い物は男に頼んでくれ、危ないからな」


「わかりました!」



返事をすれば笑って頭撫でられて思わず頬が緩む



「ねぇ、タオルくれる?」



突然不機嫌そうな声が聞こえて顔を向けると
月島くんがこちらに手を差し出していた



「はいどうぞ」


「ドウモ」



そう言ってタオルを受け取った月島君が私の隣の澤村先輩に視線を向ける



二人とも黙ったままなのでそれぞれの表情を見ると
笑顔の澤村先輩と少し不機嫌そうな月島君の間に
何とも言えない空気が流れていて何だか気まずい



「おーい再開するぞー」



監督の声が聞こえると



「よっし、行くぞ月島」



と言う澤村さんに無言で着いていく月島君


少し離れるとチラリと月島君が振り返って


先程と違って不機嫌そうな顔ではなかったので少し安心した




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