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ちょっと不覚にもキュンとしてしまったのもあり


確かめる為だという無駄な言い訳を脳内でしながら


伏黒君に借りてた本を返したいと連絡すると


すぐに返事が来たのでさっきの共有スペースへ向かった




「伏黒君、ごめんねまた出てこさせちゃって」


「まぁ暇だったし」『また会えて嬉しい。今日の部屋着も可愛いな』


「本ありがとう、私でもサラッと読めたよ」


「、、、あぁ、同じ作者の本また読むか?」『また何かきっかけ作らねぇと』


「いいの?お言葉に甘えて借りようかな」


「取ってくるから待ってろ」『また2人で話せる』


「あっ、面倒だろうしついて行くよ」



少女漫画や恋愛小説を読んでいる時より


普段の言葉や目の前の表情とのギャップに胸がキュンキュンしっぱなしで


実際は関係無い言葉が流れているかもしれないのに


こう言ったらどういう反応がくるだろうかと


少し楽しみ初めてしまった自分が居る



「っ、わかった」『無防備過ぎるだろ』




『いい匂いだな』


『俺の隣歩いてるの良いな』


『見上げてくるの可愛すぎるだろ』


『クッソ、手繋ぎたい抱きしめたいキスしたい』




歩幅を合わせてくれている伏黒君の隣を歩きながら


伏黒君の部屋へ向かっている間も伏黒君の考えていると思しき言葉が流れてきてきゅんとする


普段クールな彼がこんなにも"男の子"だったなんて


誰が想像出来るだろうか


野薔薇ちゃんは伏黒君の事をムッツリって言ってるし


もしかしたら他の人は気づいていたのかな



「、、、、部屋、入るか?」『部屋で2人きりとか我慢できる気がしねぇ』


「うん、外で待ってた方がいい?」


「いや、別に」『首傾げるないちいち可愛いな』



伏黒君の後に続いて部屋に入ると


嫌ではない伏黒君の匂いに包まれた





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