1




日陰でも汗が出てくる暑い季節


任務帰りに高専の前で下ろして貰うと


帰るタイミングが同じだったらしい夏油君も居た



「あれ夏油君、外で髪下ろしてるの珍しいね」


「お疲れ様です宮内先輩。任務中に切れてしまって」


「お疲れ様〜!はい、これでよければ使って!」


「これは、、、宮内先輩がよく使っている物では?」


「ごめん飾りが気になるよね、でも暑いかなって思って」


「、、、先輩が良いなら部屋に戻るまで借りてもいいですか?」


「もちろん!」



暑いのに髪を下ろしているのは不便だろうと
小さな水色のとんぼ玉が付いた愛用のヘアゴムを手渡す


渡した後に、いつも使っている物を渡されたら気持ち悪かっただろうかと不安になったが
気にせず使ってくれた夏油君に感謝する



「夏油君1級相手だったんだ!流石だね!」


「2級程度という報告だったんですけどね、行ってみたら1級呪霊でした」


「夏油君が無事でよかったよ」


「宮内先輩もですよ」


「ありがとう」



お互いに報告書を書いて寮に戻る


話しながら戻ったせいで髪ゴムの事を二人ともすっかり忘れていたので


明日で大丈夫だよと
急いで返そうとしてる夏油君にメールを送る


それが良かったのか悪かったのか
翌朝予想外の出来事が起きた





[ 50/77 ]

[*prev] [next#]
[mokuji]
[しおりを挟む]



×
第3回BLove小説・漫画コンテスト結果発表!
テーマ「人外ファンタジー」
- ナノ -