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「あ、あのね、髪の毛一応頑張ってるんだ、、、」
「、、、そうか」
「でも呪術師には関係ないよね、、、」
「いや、俺は宮内の髪、いいと思う、、、」
「、、、ふ、ふふっ」
「ふっははっ」
お互いなんだか会話がぎこちなくなって
恥ずかしそうに俺を見上げた宮内と目が合うと
どちらともなく笑いがこみ上げてくる
「なんか、伏黒君と居ると安心しちゃうな、、、」
「、、、俺も」
今度は故意に手を伸ばして宮内の頭になるべく優しく触れる
照れたように、でも嬉しそうに宮内が笑うから
自分が殺伐とした呪術師の世界に居ることを忘れそうになる
「色々大変だし怖いけど、私高専に入って良かったなって思うんだ」
「、、、俺も、宮内や虎杖、釘崎とか先輩達、、、まぁ五条先生は前から知ってたけど、色んな奴に出会えて良かったよ」
「これからもよろしくね」
「あぁ」
呪術師に約束された明日なんて無い
だけど宮内の笑った顔を見ていたら
自分の中に溜まっていた呪いが晴れていく感じがして心地が良い
安直な言葉を使えば、癒やされるのだ
今日も明日もその先も宮内に会いたい
生きていてこんな感情が自分に生まれるなんて思いもしなかったし
人には言えない。特に五条先生とかには
でもいつか宮内マリン本人に伝えたい
その日までお互い生きられますように
柄にもなく何かに願ってしまった
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