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「伏黒君ほんと読むの早いよ、スタート同じなのに、、、」


「まぁ俺は移動中とかに読めるし、、、宮内は車酔い酷いからな」


「一緒に感想話したいからもう少し待ってね!」


「別にそれくらいいつでもいいけど」




伏黒君との任務帰りに一緒に本屋さんに寄ってから高専に戻ると



予定より遅い時間になってしまった



「、、、随分遅かったね〜大丈夫だった?」


「五条先生!」


「、、、、」



寮に近づくと門のところに五条先生が立っていた



「伏黒君と昨日発売だった本買って帰ったら遅くなっちゃいました、、、、呪霊自体は伏黒君がサクッと倒してくれたので大丈夫でしたよ!」


「ふーーん」



黙ってしまった伏黒君と


少し雰囲気がピリついている気がする先生に挾まれて


少し居心地が悪い



「恵じゃなくて僕でもサクッと倒せただろうけどね〜」


「、、、そりゃ特級のアンタなら一瞬でしょ」


「僕にもマリン補充させて〜」


「えっ」


「は?」



突然目元の布をおろした五条先生に抱きしめられた


今までは周りに誰も居ない時のハグだったし



目隠しもしたままだったし



何より、驚いた表情の伏黒君と目が合ってとても恥ずかしい



「なぁにマリン、今日は抱きしめ返してくれないの?それとも恵に見られて緊張してる?可愛いね」



少し身体を離したと思ったら



いつもは見えない透き通った色の瞳で見つめられて



顔に熱が集まる



「、、、セクハラですよ」


「男の嫉妬はモテないよ恵」



私の後頭部にそっと手を添えられ先生の胸元に寄せられる



「は、、離して下さい、、、」


「、、、ほら、宮内も嫌がってます」


「マリンはほんとに可愛いね、だから今回だけ許してあげるよ」


「っ、」



耳元で低い声で囁かれて思わずビクッと動いてしまうと


先生はフッと微笑んで身体を離してくれた



「でもあんまり恵とばっかり居ちゃダメだよ〜」


「、、、男の嫉妬はモテないんじゃないんですか」


「僕はマリン以外どうでも良いからモテなくてもいーの」



私の頭をポンポンする五条先生と



そんな先生を呆れたように見つめる伏黒君



先生が子供っぽくて伏黒君の方が少し大人に見えて



少しだけ和んでしまう



ずっとこんな平和な日々が続いて欲しいと思う私の希望も虚しく



この日から周りに誰が居ても



目元を出した五条先生にハグされるようになってしまった




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