まただ




また嫌な夢を見た





呪術高専に入ってから




皆が任務に行ってボロボロになって戻ってくるのを迎えるようになってから




定期的に悪夢を見る




それは私が皆を"治せない"夢




一時期毎晩のように見て眠れなかったが
今でも忘れた頃にその夢を見て真夜中に目を覚ます



それを家入さんはすぐに気付いてくれて


「あまり気にしない方がいいぞ」


と言ってくれたのに


脳は無意識に考えてしまっているのか


無駄にリアルで冷たいその夢を、
まるで呪われているかのように見てしまう



「マリン、また悪い夢を見たの?」


「、、、はい」



家入さんが何か言ってくれたのか
何故かその夢を見た時、出張中以外は必ず五条先生が私の部屋に現れるようになった



「大丈夫、僕がいるからね」


「、、、ん」


「うん、眠っていいよ」


「でも、、、」


「大丈夫、もう今日は悪い夢は見ないよ。僕が祓ってあげる」



私のベッドに入ってまるで子供をあやすかのように
抱きしめてぽんぽんと優しく背中を叩いてくれる五条先生


意外にも温かい体温と、低く心地良い声に瞼が下がってきてしまう



「せん、せ、、、」


「おやすみマリン。僕が守ってあげるよ」



いつの間にか目隠しが外されていて


暗闇の中でも綺麗に見える瞳に吸い込まれるように


私は眠ってしまった





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