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「おい宮内」


「は、はい、、、」


「、、、、、」



実技の授業の後コスチュームから早く制服に着替えたくて更衣室まで走ろうとしたら


聞き慣れてしまった声で呼び止められた


毎度の事だが恐る恐る爆豪君の方を見ると


爆豪君の眉間の皺が増える


何か間違えてしまっただろうか


近くにお茶子ちゃんや梅雨ちゃんが居ればいつも助けてくれるのだが


最近はタイミング悪く周りにあまり人が居ない時に声をかけられる



「、、、、ここ、擦ったから治してくれ」


「えっ?あっ、はい」


「、、、タメなんだから敬語やめろや」


「ごっ、ごめんなさい、、、」


「っ、、、、、」



授業中に傷つけてしまったのか


少し線のような傷が入った右手を差し出されたので手で触れて個性を発動する


不機嫌そうに敬語をやめるように言われ思わず謝ると


また爆豪君の眉間の皺が深くなる



「、、、怖いんか」


「えっ?」


「俺が怖いのかって」



いつもの圧を感じない、低くて静かな声で


何か縋るような目で見つめられて動揺する





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