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「少し、考えちゃダメかな、、、」


「、、、、わかった」


「うん、ごめんね」


「謝んなよ」


「、、、うん」



私を軽々持ち上げて向かい合うように爆豪君の足の上に座らされる



「待つから、焦らんでいい」


「ありがとう」



そう言って抱きしめてくれる爆豪君は


何かを押し殺すように深く息を吸い、吐き出す



「明日のヒーローズロード、マリンも来るんだろ?」


「うん、エンデヴァー事務所の関係者で招待されてるから関係者席に居るよ」


「その後どっか飯行くか?」


「んーどうだろ、ショート君に聞いてみるね」


「、、、わかった」



エンデヴァー事務所を継いだショート君とは元々知り合いで


一度彼のお母さんのお見舞いの件で相談に乗ってからよく気にかけて貰っている


今回のヒーローズロードは、爆豪君とショート君の雄英時代の面々で企画したチャリティーイベントで


本来一般人は入場チケットを購入しないといけないところ


パンフレットを眺めていたら声をかけてくれたショート君の関係者として観に行く事になった


だが雄英高校のインターンで来ていた時から感じていたが


私の現上司であるショート君と爆豪君はあまり仲が良さそうではない


ショート君は爆豪君の事を友達だと言っているが


爆豪君はそんな彼に結構当たりがキツい


ショート君も結構天然なところがあるので


低めな爆豪君の沸点を刺激しやすいのかもしれない



「ふふっ」


「?どうした」


「今日ね、ショート君がっ」



今日ショート君が誰かの残したメモの内容を勘違いしていた事を思い出し


真剣な顔が面白かったのでそれを伝えようとすると


突然爆豪君に唇を塞がれてしまった



「ふっ、んっ、、、どうしたの?」


「、、、何でもねぇ」



そう言ってまた私を強く抱きしめる爆豪君


たまに私が職場の話をするとこういう日がある


仕事で何日かお互いにすれ違い、会うタイミングが無かった時も


久しぶりに会うとこうして就寝前にずっと抱きしめられる




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