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高校卒業後
両親のおかげでエンデヴァー事務所で事務として働き始めた年
インターンでやってきた爆豪君に声をかけられたところから私達の関係は始まった
連絡先を聞かれることから始まり
学生だしインターン生相手だし
何よりエンデヴァーさんの息子さんの友人であった為連絡先を教えるのを断ると
好きだ付き合えと眼力や個性と同じくらい強い口調で言われ
最初は動揺したが断った
年齢差以前に、私が無個性だったからだ
元ヒーローだった私の両親に世話になったからと無個性な私を働かせてくれてるエンデヴァー事務所
そこでトラブルを起こしたくなかったのもある
でも断っても断っても時間を作っては何度も会いに来た爆豪君
不意にエンデヴァーさんに「別に良いんじゃないか」と言われたし
どうせすぐに飽きるだろうと折れて告白に応じると
誰に対しても口調の強い彼からは想像も出来ないくらい
酷く優しく扱われた
彼が雄英高校を卒業する際一緒に住もうと言われ
丁度一人暮らししていたマンションの契約更新年でもあった為
彼が購入した高層マンションの一室で今日まで共に生活している
家賃や光熱費は受け取って貰えない上
食事も作り置きされていてたまに洗濯や掃除もされてしまって
なのに時間配分が上手いのかお互い家に居るタイミングが合うと
彼はずっと私のそばに居る
今も大きめの2人掛けソファーでぴったりと私の隣に座り
私が背中を預けている背もたれの縁に腕を回して一緒にテレビを見ている
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