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突然聞こえた叫び声と爆発音の方を見ると


勝己君がドシドシと足音を立てながらこちらに近づいてきた



「ちょっと面貸せマリン!!」


「えっ?どこ行くの!?」



強めに腕を引かれるまま着いていくと


勝己君は荒々しく扉を開けて空き教室に入り


私も入ると先程同様荒々しく扉をピシャっと閉めて


床に座り込んでしまった



「勝己君どうしたの?」


「、、、、、どうしたもこうしたもねぇわ」


「わっ!?」



繋いだままだった腕を引かれ


中腰だった為床にあぐらをかいていた勝己君の足の上に着地してしまう


重いだろうと退こうとするとそのまま強めに抱きしめられてしまった



「バカマリン、他の奴らに可愛がられてんじゃねぇ、、、」



私の首元に顔を埋めたまま話されてくすぐったい



「皆クッキーをお裾分けしてくれただけだよ」


「俺のだけ食ってろや。んでてめぇのを寄越せ」


「、、、私が作ったの全部勝己君にあげようと思ってたのに」


「!!??」



私の言葉にガバっと顔を上げる勝己君が可愛い



「ん、」


「!?、、、ふ、ふざけんじゃねぇ!」



そっと勝己君の唇に自分の唇を重ねると


顔を真っ赤にして怒ってしまった勝己君



「、、、ごめんね、もうしないから怒らないで」


「するなとは言ってねぇ!!クソ!!!好きだわ!!!!」


「何で怒るの〜」


「怒ってねぇよ!!!!」



珍しく予鈴が鳴っても勝己君が離してくれず


2人で授業をサボってしまい相澤先生に怒られてしまったが


私の作ったクッキーを渡すと


また顔を赤くしながら勝己君が作ったクッキーを渡してくれて


それは全て私好みの味だったし


勝己君のも甘さ控えめにしたからか全て食べてくれて


私にとっては嬉しくて美味しい1日でした



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