「俺と付き合って欲しい」


「えっ?」



ふくろう小屋でふくろうさん達の世話をしていたら


フィン君のお兄さんであるレイン先輩が現れた


と思ったら第一声がそれだった


ふくろう小屋にはふくろうさん達と私しか居ないし


レイン先輩はまっすぐ私を見ている



「俺の恋人になって欲しい」



幻聴かと思ってボーっとしてたら


私の右手を取り真っ直ぐ目を見て言われた



「えっ、あの、私、ですか、、、?」


「、、、お前に言っている」



目を伏せてため息をつきながら言われてしまった


あまりにも突然だし


フィン君のお兄さんではあるけどフィン君と違って直接関わりがあるわけじゃないし


何に付き合いますか?何て聞ける空気じゃなくて怖い



「、、、あの、私まだちゃんと先輩とお話した事がないのでまずお友達から、、、いかがでしょうか?」



恐る恐る今思いつく限り一番無難な返事をする


私の手を取ったまま、じっと見つめられる


たったの数秒なのに何分にも感じた



「、、、そうだな。まずは俺の事を知って欲しいし、お前の事ももっと知りたい」


「で、ではお友達としてよろしくお願いします!」



なんとか納得してくれたが、なかなか手を離してくれない


離してくれないどころか、握られてしまった



「俺の気持ちが伝わるように、行動で示すよう努力する」



そうして手を握られたままふくろう小屋から寮の私の部屋まで先輩に送られた


神覚者であるレイン先輩と居るだけでも目立つのに


あろう事か手を繋ぎながら歩いていた為死ぬほど目立ってしまった


明日からの学校生活が不安だ、、、


部屋で別れ際レイン先輩に



「時間がある時は立ち寄るようにする」



って言われてしまったけど


目立ち過ぎていた事への動揺で何て返事したか全く覚えてないが


先輩に時間がある時っていつだろうか


突然やって来るんだろうか


突然来られると相部屋のレモンちゃんに迷惑かかっちゃうし


フィン君に相談しようにも


お兄さんの事とは言え告白されたなんて話しして大丈夫なのかな


そもそも私のどこが良いんだろう、、、


悩み過ぎてマリンはその日一睡も出来なかった





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