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「どうしたの?」


「あ、あの、そろそろ寮に、戻りたい、です、、、」


「えっっっ!?も、モウスコシコノママジャダメデスカ「どぅわっ!何やってんだお前ら!」



勇気を出して解放を望んだらマッシュ君がカタコトになったところで
扉が開くのと同時にドット君が現れた



「ドット君、どうしたの?」


「どうしたの?じゃねぇ!お前それまーたやってんのか!!やめてやれ!!!それか場所代われ!!!!」


「ダメだよ、他の子なら良いけどマリンちゃんはダメ」


「んだコラてめぇ告白かよ!?」


「告白!そうか、その手があったか、、、」



ドット君と話す為にマッシュ君の顔は離れたものの
壁ドンはされたままなので逃げられずに居ると
再び私の方を見たマッシュ君が、両手を壁から離し
スカートを握りしめていた私の両手を優しく包み込む



「マリンちゃん」


「は、はいっ」


「シュークリームみたいに甘くて優しい香りがして、すぐに顔が赤くなっちゃうマリンちゃんが可愛くて好きです」


「「えっ」」



ドット君と声が重なるも、気にせずマッシュ君は話を続ける



「君の匂いを嗅ぐのも、君を守るのも、君に壁ドンするのも、僕だけにしたい。僕と付き合って下さい」



突然過ぎる告白に更に心拍数が上がり
どうしたら良いのかわからず思わずドット君の顔をチラリと伺うと
ドット君も驚いた顔をしていた



「、、、何でドット君の方を見るの?もしかして好きなの?」


「っ!!」



私の視線に気づいたマッシュ君が更に顔を近づけて来たので
お互いの鼻先がぶつかる
思わず目をギュッと瞑ると
少し間をおいて目の前のマッシュ君がふっと笑ってから体が離れるのがわかった



「僕以外でこの状況で目を瞑っちゃダメだよ?まぁ僕以外の人こんな状況にさせないけど」


「えっ?」


「そんな可愛くて無防備だとキス、できちゃうからね」



そう言って私の両手を左手だけで持って
右手で頭を撫でられる
ドキドキが止まらなくてどうしたらいいかわからない
けど、マッシュ君が誰にでも誰よりも優しくて
真っ直ぐな男の子だというのは、編入試験から今日まで
自分の目で見ても、校内新聞で彼の活躍を見てもわかる



「あの、急に匂いを嗅いだり、急にか、壁ドンとかしないなら、その、、、」


「しない!急にはしない!!」


「な、なら、私で良ければ、、、」


「わーーーい」



子供みたいに私の手を揺らしながら喜ぶマッシュ君



「あ”ぁ?リア充って事ですかコラ??上等だコロぶっ」



そういえばで同じ部屋に居たドット君が怒りながらマッシュ君に殴りかかり
マッシュ君がその手を払ったらドット君自身の顔に当たって倒れこんだ



「遅いし、マリンちゃんの部屋まで送るよ」


「あ、ありがとう」



倒れてるドット君を気にせず私の手を引いていくマッシュ君
優しく微笑んでくれたがちゃっかり床のドット君を軽く踏んで部屋を後にしたので
男の子同士はそんな感じなのだろうかと
優しく繋がれたままの手を見ながら思った





この時の私は同じ部屋のレモンちゃんから質問攻めに合うことを
まだ知らずに居た





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