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大した魔力も無い私が奇跡的に入れた魔法局



やっと仕事を覚えてきたけれど



最近少し困ったことがある



「君は魔法魔力管理局の方が能力を活かせると思うのですが」


「いっ、いえ、私は人材管理局のお仕事も覚えたばかりなので、、、」



神覚者様であり、魔法魔力管理局局長でもあるオーターさんがよく話しかけてくるようになったのだ



最初はただすれ違えば挨拶をする程度だった



そもそも神覚者様であり直属の上司ではないオーターさんとは



魔法局でもすれ違うこと自体滅多に無い



なのに、ここ数日毎日のように会うのだ



しかも何故かオーターさんは最近私のデスクに来る



挨拶の後は人材管理局での仕事の事を聞かれたりするので



答えられる範囲で答えると毎回何か考えながら出ていかれる



でも今日はいつもの質問とは少し違った



いつも通り私の椅子の近くに砂で椅子を作って座っているオーターさんをチラリと見ると



オーターさんも私を見ていた



「、、、カルドと何かあるんですか?」


「カルドさんですか!?カルドさんは優しくて良い上司様ですけど、、、」


「そうですか、、、」


「っ!」



あまり納得していなさそうなオーターさんが



私の髪を一束そっと持ち上げ口元に寄せた



他の局員はいつもこちらを見ないように仕事しているので



他の人に見られていないとわかっていても



距離の近さとオーターさんの行為にドキドキしてしまう




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