1 大した魔力も無い私が奇跡的に入れた魔法局 やっと仕事を覚えてきたけれど 最近少し困ったことがある 「君は魔法魔力管理局の方が能力を活かせると思うのですが」 「いっ、いえ、私は人材管理局のお仕事も覚えたばかりなので、、、」 神覚者様であり、魔法魔力管理局局長でもあるオーターさんがよく話しかけてくるようになったのだ 最初はただすれ違えば挨拶をする程度だった そもそも神覚者様であり直属の上司ではないオーターさんとは 魔法局でもすれ違うこと自体滅多に無い なのに、ここ数日毎日のように会うのだ しかも何故かオーターさんは最近私のデスクに来る 挨拶の後は人材管理局での仕事の事を聞かれたりするので 答えられる範囲で答えると毎回何か考えながら出ていかれる でも今日はいつもの質問とは少し違った いつも通り私の椅子の近くに砂で椅子を作って座っているオーターさんをチラリと見ると オーターさんも私を見ていた 「、、、カルドと何かあるんですか?」 「カルドさんですか!?カルドさんは優しくて良い上司様ですけど、、、」 「そうですか、、、」 「っ!」 あまり納得していなさそうなオーターさんが 私の髪を一束そっと持ち上げ口元に寄せた 他の局員はいつもこちらを見ないように仕事しているので 他の人に見られていないとわかっていても 距離の近さとオーターさんの行為にドキドキしてしまう [ ← | → ] |