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私には少し苦手な人がいる


「、、、ごめん、今シュークリームを切らしてて」


「あっ、そ、そうなんだね、、、」



何故シュークリーム、、、?
文字だけ見れば、まるで私がシュークリームをねだったように見えるが
状況は全く違う。



私は今、同じクラスのマッシュ君に
所謂壁ドンをされている
しかも両手を壁に付かれているので完全に逃げ場が無い 



「スゥーーーーーッ」


「、、、、」



背の高い彼は身体を折って私の左肩付近の壁に額を預け
深く息を吸い込む
これは初対面の編入試験の時から突然されるようになったが
そもそもマッシュ君に限らず男の子とあまり話した事がないし
何故こんな状況になってるのかわからないし
距離が近いし
匂いを嗅がれてるのはわかるけど、臭くないかなとか気になって
毎度頬に熱が集まるし身体が強張ってしまう



「、、、ここかな?」


「んっ」



突然マッシュ君が顔の角度を変え
おそらく鼻先が私の首に当たった為
擽ったくて変な声が出てしまった
顔全体に熱が広がったのがわかった



「!!」


「、、、、」


「マリンちゃん、真っ赤で可愛いね」


「っ!あ、あの!」



私の変な声を聞いた瞬間バッと私の顔を覗き込んだと思ったら突然可愛いと言われ
距離も相まって余計パニックになる






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