ー次の日ー
今日もタイミングが悪いのか、上司である宇井さんに有馬さんへの届け物を頼まれてしまった。
何故今日なのか、
せめてもう数日空けて欲しかった…
有馬さんが居るであろう部屋にノックをする
「はい」
「宮内ですっ、あの、宇井さんからお届け物です!」
「入って」
一瞬私はどこの宅急便だよ!って自分の言葉にツッコミそうになったが、有馬さんはとくに気にしていないのかすぐに返事が来たのでドアを開ける
「失礼します…あの、こちらが………えっ?」
中に入って、すぐ荷物を渡して帰ろうと考えていたが、
有馬さんへ視線を向けて思わず固まってしまう。
有馬さんが眼鏡男子じゃなくなってる!!!
「コンタクトレンズにしてみたんだけど、これなら宮内も大丈夫かな?」
そう笑顔で言われ、やっぱり昨日の話はガッツリ聞かれていたのかと震える
「まだ俺の事は苦手?」
「いいいいいいえ!とんでもございません!苦手じゃないです!大好きです!……あっ」
予想外の質問に慌てて答えると、自分でもびっくりするくらい恥ずかしい言葉を言ってしまった…
さすがの有馬さんも驚いて目を見開いている
「うぅ、いや、あの、そういう事じゃなくて、あっでも苦手と言う訳でもなくて……」
「はははっ」
「 !! 」
有馬さんが声を上げて笑っているところを初めて見た……
「宮内は本当に面白いね。俺も宮内が大好きだよ」
「へっ!?そ、それはどういう…」
「……さぁ?」
いつも割りとクールなイメージの有馬さんとは違い、コンタクトって事もあってか、意地悪そうな目で見られて心拍数が上がる…
正直自分で色々やらかしてる時からドキドキはしていたけど、それとはまた違ったドキドキが込み上げてきて、思わず宇井さんから預かったものを無理矢理有馬さんに押し付けて逃げるようにドアへ向かう
「しししし失礼しました!」
あれはズルい、なんかズルい!!
眼鏡だったのに急にコンタクトになったり、急に表情筋を使ってきたり!!
あぁ、もう、これから有馬さんに会うときどんな態度で接すれば良いんだ!!!!
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