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「、、、マリンそれ、わざとやってる?」


「あっ、ごめん!服のまま乗られるの嫌だった??」



特に反応は無いと思っていたので急に声をかけられて驚く
外から着ていた服でベッドに乗られるのが嫌な人も居るし
慌てて起き上がろうとすると


いつの間にか立ち上がっていた孤爪君が覆いかぶさってきた



「、、、いくら俺が何も言わないからって、男の部屋のベッドで横になるマリンが悪いんだよ」


「っ!」



声も顔も少し怒っているように見えるのに
突然重ねられた唇は優しくて
その柔らかさと行為に驚いて固まっていると
クスッと笑って孤爪君はまた床に座ってゲームを再開させた



「えっ、あっ、あの、、、孤爪君、、、?」


「、、、ん?」


「おーーい研磨ぁ、、、あっ、すまん」



孤爪君が何もなかったかのようにゲームをしているから
実は現実ではなかったんじゃないかと錯覚しかけたが
唇に残っている感触と私の顔に集まってくる熱からして


キスしたって事だよね?


とあたふたしていると
突然部屋の扉が開いて黒尾先輩が現れた



「クロ、、、」


「す、すまんオジャマシマシタ」


「いえっ!わ、私の方がお邪魔しました!!」


「あっ」



気まずそうに立ち去ろうとする黒尾さんを見て
それよりも先に自分の荷物を掴んで孤爪君の部屋を出る


あの時黒尾先輩が現れなかったら
私は孤爪君に何を聞こうとしたんだろう




何で怒ってたの?



何でキスしたの?



何で何事もなかったみたいにするの?




唇に残っている感触が忘れられそうに無くて


私は自分の家まで全力で走って帰った




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