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「うそー何で!私のがずっとイベント走ってたのにぃ〜!」
「マリンは強行突破し過ぎ。バフかかってる装備で行けばイベントポイント貯まるし、強化武器と交換しやすくなるよ」
「だってクエストごとに装備変えるの面倒くさいし、あんま弱い装備だとすぐやられてクエストクリア出来ないんだもん、、、」
「だからレア装備出てもすぐランクアップするなって言ってるのに、、、こういう時の為に曜日クエストで素材集めるとかしないと」
「だってぇ〜」
「はぁ、、、」
今面倒くさそうな顔でため息をついた彼は孤爪君
1年の時に隣の席で2年になってからもクラスが同じで
学校の男子の中で私が唯一気楽に話せる男の子である
最初は金髪だし気だるげだけど怒ると怖い系のヤンキーかと思ったけど
休み時間に彼がいじっているスマホが視界に入って
画面に映っていたのが私も初期から地味に続けているマイナーゲームだったので思わず声をかけて
それのおかげか仲良くなることができて
今もこうしてお互いの部活終わりに彼の家でゲームをしている
「体力溜まるまで暇だ〜」
「、、、、」
効率良くゲームを進めていく孤爪君は集中していて
よほどの事がない限り画面から顔を逸らさない
邪魔する気もないので今では勝手知ったる彼の部屋で
てきとーに本棚から漫画を取り出して
孤爪君が床に座って背中を預けているベッドに転がって読み始める
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