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「先輩方ー!お久しぶりです!」


「マリンちゃん!!入学おめでとう!!」


俺等に声かけてんだよ。とか国見と金田一にも言ってやれよとか聞こえるけど
1週間ぶりのマリンちゃんの両手を握る


「宮内ちゃんまた可愛くなったな~」


「松川先輩も、制服似合ってないですね~」


「それ褒めてねーから」



俺が両手握ってるのに皆無視して話すし
マリンちゃんも周りに可愛いを無料提供するからモヤモヤする



「おい及川!」



俺がマリンちゃんの左手を引いて歩きだすと
めずらしく岩ちゃんが普通に呼んでくれた




じゃなくて!!!




「ちょっとマリンちゃん!久しぶりに会えて嬉しいの俺だけ???」




校門近くの校舎裏で誰も居ないのを確認してマリンちゃんに向き合うと
キョトンと可愛らしく首をかしげられた




「でも徹先輩には先週会ってますよ?」



「ぐっ、」





最近名前で呼んで貰うようになって、電話でも聞き慣れたはずなのに
やっぱり面と向かって呼ばれる破壊力は凄い
全部許せちゃう、、、




「、、、ミンナニシットシマシタ」


「何でカタコトなんですか~」



正直にマリンちゃんに伝えると、微笑みながら繋ぎっぱなしの手を揺らされる
その動きが可愛くて思わず抱きしめてしまった




「もう、また同じ学校なのほんとに嬉しいんだから俺。これからは毎日会えるもんね?」



「ふふ、マネージャー制度無いからバレー部には入れないけど、昨日までより沢山会えますよ!」



俺の背中に手を回してくれるマリンちゃんが可愛い


「でも徹先輩、青城の制服だと王子様みたいで、ドキドキしちゃいます、、、」


「!!ほんと!?でも俺、マリンちゃんだけの王子様だからね」




そっと触れるだけのキスをすると、恥ずかしそうに笑ってくれるマリンちゃん


そろそろ皆のところ戻りましょうと言われて渋々手を繋いで戻ると


マッキーに入学式のムービー撮ろうとしてた事とか、スカートの長さ気にしてた事とか全部バラされてて、まっつんにニヤニヤされ、岩ちゃんと後輩2人にはドン引きされた


でもずっと手を繋いでいた彼女が、もう!っと照れながら俺の後ろに隠れようとするから
さっきまで不安だった気持ちも、皆にいじられてるのも気にならない


だって俺の彼女がこんなに可愛い






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