「今度の日曜な、バレー部の練習試合観に行くんやけど行かん??」


「えっ!絶対行く!侑君出るやんね?」


「当たり前や、うちのバレー部で侑出らんかったら終わりやで」



クラスの女子がバレー部の話をしていてつい視線がそちらに向く



「、、、宮内さんも来るん?」



思わず俺が声をかけると


先程話していた2人と


2人に囲まれながらニコニコしていた宮内さんが俺を見る



「治やなくて侑君のが気に入るかもなぁマリンちゃん」


「侑君?この前自販機の前で話した治君と双子の人?」



宮内さんにそう聞かれて


あの日思わず手を繋いでしまったのを思い出して顔に熱が集まる



「そう、何や日本バレーのジュニア何たらに選ばれたり、凄いんやで侑君!」



女子がツムの話ばかりでもいつもは気にならんのに


宮内さんの居る場だとなんやモヤるな


先程顔に集まった熱が一瞬で引いた



「そうなんだね!バレーしてる治君見てみたいし、私も行こうかなぁ、、、」


「ほんま???試合終わりに丁度宮内さんのカヌレ食べたいなぁ思っててん」


「ちょけてるん?二兎追うもんは何たらやで治、マリンちゃんかカヌレかどっちかにしとき!」


「お前さっきからてきとーやな」



来て貰う口実を作ろうとすると


すかさず雑な指摘を受けた



「わかった、カヌレも作って行くね!」


「ほんま!」


「うん!」


「ほんまええ子やなぁマリンちゃんは。治にはもったいないわぁ」



女子にムカつく事を言われても



宮内さんの笑顔を見たら何も気にならない



だいぶ自分も重症やと自覚しながら



ニコニコ嬉しそうに笑う彼女を見つめた




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