花宮視点









ピンポーン








あらかじめ遅くなると聞いていたから、もうそろそろだろ



そう思ったら丁度インターホンがなった




早足で玄関に向かい、扉を開ける





「まこちゃんこんばんは」




「あぁ」





家に入ったマリンを、玄関で抱きしめる





最近はこれが俺の日課になっている






「ぎゅ〜」




「ん?どうしたマリン?」





可愛い声と同時に強くすり寄ってきたマリンを、俺も強めに抱く





「あのね、まこちゃんの補給〜」




嬉しそうな声が直接俺の身体に響く





「俺にもマリンの補給させろ」




そう言って彼女の頭に唇をつける






鼻をくすぐる彼女の匂いに安心する





幸せってこういう事を言うんだろうな.....





そう考えていたらマリンのケータイが鳴った





「あっ、メールだ」




音を聞いて、俺から離れるマリン





開かれたケータイの画面を上から覗くと、差出人の名前に驚いた





「マリン、お前何で伊月のメアド知ってんだよ」




「今日交換したんだ!まこちゃん伊月先輩と知り合い?」




嬉しそうに聞いてくるマリンの顔に、いらっとする




いつもは嬉しそうな顔を見れば俺も喜べたのに






「別に......あとメールなんか、俺とすれば良いだろ」




「え?だってまこちゃんはメールするより会った方が早いじゃん?」




「それは.....そうだけど......」




「大丈夫だよ、まこちゃん!」




「っ?」






さっきみたいに、強めに抱きついてくるマリン






「私はまこちゃんが嫌になるまで、ずっとそばにいるから、だからまこちゃんも、私のそばにいてね?」




「っあぁ、絶対だかんな?」






そう言って強く抱きしめれば、嬉しそうに笑ってくれる






マリンが俺に対して、嬉しそうに笑う瞬間が好きなんだ







俺はマリンが好きでしょうがないんだ......






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