ずっと玄関で座ったままイワンを抱きしめ、頭を撫でていると、
弱々しく顔を上げてきた
「マリン、嘘でも、別れようなんて言わないで.....マリンが居ないと僕.....」
「うん、ごめんねイワン、沢山傷つけて....」
「僕ね、いつも不安だったんだ.....今みたいに、泣き虫だし、弱いし、女々しいから、いつかマリンにフられちゃうんじゃないかって......
それに、よく夢で見るんだ....どんなに叫んでも、マリンが振り返らずに遠くに行っちゃうっていう夢......
だから、今日起きたてメール読んだとき、もうどうしようかと思った.....」
「そっか、ごめんね、イワンに不安な思いをさせてたんだね今まで....」
「マリンは謝らないで、僕が弱いのがいけないんだから......ねぇマリン、僕の嫌なとこあったら全部教えて?
直したいから.......マリンとずっと別れたくないから」
「私からイワンをフる事なんてありえないよ!いつもイワンお仕事頑張ってるみたいだし、ちゃんと記念日も覚えていてくれるし....」
「僕からだって、別れようなんて言えないよ!マリンとずっと一緒にいたいもん」
「私も、イワンとずっと一緒に居たい。だからこれからは、例えエイプリルフールでも、イワンに嘘はつかないから.....沢山嫌な思いさせてごめんね?」
「良いよ....その代わり、一つお願いしても良い?」
「うん、なぁに?」
「今日はずっとこうしてたい」
「じゃあ、リビング行こうか」
「うんっ」
一緒に立ち上がって、手を握る
そのままリビングまで行って、
ソファに座る
座ったまま抱き合って、目を合わせれば、
幸せそうに微笑んでくれる
泣き腫らした目が痛そうで、瞼にキスをしてあげる
もう悪夢は見させない
貴方の幸せが、私の幸せだから
[ 20/25 ]
[*prev] [next#]
[mokuji]
[しおりを挟む]