孤児院に連れていかれるでもなく、






ただ、
『ここで待っていなさい』
と言われて






初めて来た商店街に置いていかれた












店も閉まり始め、人通りが少なくなった夜





あの時は確か夏だったのに、




すごく寒かったのを覚えている












すごく寒かった










まさか捨てられたとは思いもしなかった











ただただ、
私は大好きな母にまた嫌われてしまうのが嫌で、
言いつけを守りたかった








だから、ずっとずっと待っていた







親切なおばあさんが話しかけようとも、






『ママが来るから…』






そう言って待っていた






















誰も人が居なくなった商店街は
















寒かった

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