エースとマルコ。短文まとめ


怖がりの目をしないでくれ、それを見てしまえば俺はもっと怖さを覚えてしまうから。


いつでもお前は笑うから、俺はもうずっと泣けばいいのにと思っている。


顔を覆う手をどけてその弱さを見せてくれたなら、俺は自分の弱さをひとつ捨てるだろう。お前の弱さに触れることを、もうおそれないように。


俺の弱さを見ないでくれ、すべてを見せてしまえば俺は。


猫のようににんまりと笑っているその目が獰猛な光を宿す瞬間を知っている。


すきなひと、こんな自分を見ないでくれよ。情けなくて顔を上げられない。お前らに誇れるような人間になれない。


繋いだ手を離すなら早いうちがいい。でないと俺はあんたの温度なしには生きていけなくなるだろうから。


否定し続けて塞いで固めた考えを、普通のことだよってあんたが笑うから、決壊してすべて溢れ出した。泣きたくなんてなかったのに。


その腕を捨ててどこへ行こう。きっと捨てることも出来やしないのにぼんやりと考える。輪郭も見えない別れを俺はもうおそれている。

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