適正距離=ゼロ1
2012/10/10 00:30

縄張り。パーソナルスペース。
色々と呼び名はあるだろうが、そういったものを静雄は意識したことはなかった。
要は他人に踏み込まれて自分がキレた距離がそうなのだろう、と納得する。
しかし、それには例外も存在した。

「なんか……」
「ん?」

ふとした夕食後、リビングでのんびりとしていた静雄は呟いた。
いつも通りの空気の中、他愛ない会話を放るようにして臨也に顔を向ける。

「こんな距離感おかしくねぇ?」
「は?」

距離感。
臨也との距離はゼロに近く、並んで静雄はテレビを彼は本を読んでいる。
頬を寄せたり指を絡めたりと、およそはたから見れば落ち着きはない。



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