幸福宣言15*
2013/03/07 11:55

寝室に移動してからのセックスは思いのほか盛り上がった。
仲直り、と思っているからか、喧嘩の余韻を引きずっているのか、お互い積極的になる。
臨也に色々とやってもらうのは気持ちがいいし、俺もやりたい。あいつの体はまるで食虫花みたいで、どうにもくせになる。
なまじ見た目が可憐……いや、俺視点だけど……とにかく可愛らしいのがよくない。
それにホイホイつられていくと容赦なく喰われる。それがまた、いい。

「ここ、赤くなってる」
「君の拳の痕だよ」
「……う」
「でも、俺もナイフで刺したし。ほらここ」
「……俺のはすぐに消えるだろ」
「俺だって治りが遅いわけじゃないよ」

裸になって汗にまみれて、絡み合うとなんだか別の生き物になったような気がする。
臨也もそう思っているんだろうか。思ってたらいいな。
四つん這いになった俺の背中から抱き込むように臨也が重なり、尻に性器が押しあてられた。
こいつのペニスの形はもう自分のより知ってる。舐めたり咥えたり穴に入れたり、そりゃそうなるわな。
ゆっくりと入ってくるそれにうっとりとして熱い息を吐く。
すると、臨也が俺の肩甲骨あたりにキスをして言った。

「それよりさ、もっといやらしい痕つけ合おうよ。人に見せられないようなやつ」
「そういうのは消えなきゃいいのに」
「いやいや、消えるからいいんだよ。次をつけなきゃって思うだろ」
「そっか」
「そうそう」

いい考えだ。
と、思った瞬間、臨也が腰を動かし始め、俺は思考を放棄して気持ちのいい行為に溺れることにした。



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