幸福宣言7
2013/02/06 02:59

臨也が台所に立つ。その雰囲気さえ、いい。
一緒に料理をするのは楽しかった。
無駄口も、無駄な動作も、無駄な時間も。共同で料理となると、そういったものがもちろん増えるが、それもまた楽しみのひとつだ。

(そう思うと、まあ、とんとんってとこか。長所も短所も裏返しだな)
「よし」

床を綺麗にして満足した。
それはいいが、食事のことを考えていると腹が減ってしまった。
今日、臨也の帰宅は何時だろう。
俺の休日に合わせて仕事を入れることはほとんどないが、どうしてもずらせない用件だったらしい。
すぐに帰ると言って朝早くから出て行った。よほど休日に仕事が入ったのが悔しかったのか、彼は慌ただしかった。

(毎日会ってるっつーのに)

けなげだな、と思わなくもない。嬉しいとも、思ったりもする。
だから今日は俺が夕食を用意しておいてやろう。



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