幸福宣言1
2013/01/03 19:21
臨也と一緒に暮らすようになって、面倒なことが増えた。
今も、まさにそういった瞬間である。
「くそ……やっちまった」
足元で粉々にくだけたグラスを見下ろし、俺は溜め息をついた。
一人暮らしのころは、別に気にすることもなく適当に掃除していたのだが、同居人がいるとあってはそうもいかない。
俺は踏んでも平気だが、臨也が踏んでみろ。簡単に皮膚が切れて血が出る想像はたやすい。
「あー……めんどくせぇ」
言いながら、まずは目につく破片を紙袋に集める。一人のときなら、これで十分だ。
しかし、そのあと、掃除機で周辺を吸い込んだ。
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