うららかな午後3
2012/11/30 02:12

「小説とかも読むのか?」
「読むよ」
「どんな?」
「色々。文学からラノベまで。漫画も」
「ふーん」
「…………」

しばらく無言の時間が流れる。静雄は視線とふれる温度だけで臨也に「かまえ」と求めた。
やがて、小さな溜め息が耳にかかる。
ついに臨也は根負けして、新聞をたたんだ。

(やった)

静雄は彼の興味の引き方をとっくにマスターしているのだから、これは作戦勝ちと言えるかもしれない。
抗うほうが無駄というもので、彼は苦笑しつつも機嫌はよさそうだった。



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